【SEO】「サブドメイン」について

56952477c652b0bee390cefc4d0d24e1
Web上の所在地を示すドメインは、メイン以外に
ドメインを細分化できる「サブドメイン」という仕組みが存在します。
サブドメインは、SEO対策に有効に利用することが可能で
多くの利点を持つ一方、具体的な意味や使用方法について
十分に理解していないと、メリットを最大限発揮できません。
そんな『サブドメイン』についてご紹介します。


サブドメインとは?

サブドメインとは、本ドメインの前に特定の文字列を付け加えて形成されるドメインのことを指します。
一つのブランドが複数のサービスを展開する際に、目的や用途別にサブドメインが活用されます。

(例)
Yahoo!の本ドメインは「yahoo.co.jp」で、これに対してYahoo!ニュースは「news.yahoo.co.jp」というサブドメインで構成されています。


サブドメインのメリット

サブドメインを利用することで、大きく以下の5つのメリットがあります。

1:運営元が同じというブランディング効果を得られる
2:追加のドメイン費用がかからない
3:独自ドメインの評価をそのまま引き継げる
4:サイト構成を整理できる
5:ユーザーエクスペリエンスが向上する


《運営元が同じというブランディング効果を得られる》

サブドメインを活用することによりサービス提供元が同一であることを明示し、強力なブランディング効果を引き出すことが可能です。URLに本ドメイン名が含まれているため、ユーザーに対してそのサービスが同一の企業からリリースされていることが明確に伝わります。

ブランド効果を最大限に利用したいと考えるのであれば、サブドメインが有効でしょう。


《追加のドメイン費用がかからない》

サブドメインの利用には、追加のドメイン費用を必要とせずにサイトを拡充できるという利点があります。サブドメインは基本的に元のドメインから派生させる形でウェブサイトを作成するので、新たにドメインを購入する必要がありません。

新しい独自ドメインを取得すると通常はコストがかかるため、サブドメインを用いることで経費を節約できます。たとえ一つ一つは少額に思えても、運営するサイトが増えるほどそのコストも積み重なっていきます。


《独自ドメインの評価をそのまま引き継げる》

サブドメインの利用は、本体となるオリジナルドメインの評価が継承される傾向にあるというメリットがあります。本ドメインが長期間運用され評価が高い場合、サブドメインで構築したサイトも同様に高い評価を受ける傾向にあります。

ドメインの評価を向上させるには被リンクの獲得など、時間と労力がいる作業が多く含まれます。しかしサブドメインを活用すれば、本ドメインの評価を引き継ぐ傾向にあるためサイトの評価を早く高めることができる可能性があります。
高評価を持つ企業ドメインなどを保有している場合、新しいドメインを契約してサイトを立ち上げるよりもサブドメインを使用して評価を素早く向上させることが可能です。


《サイト構成を整理できる》

サブドメインを利用することで、異なるテーマや機能を持つコンテンツを整理しやすくなります。

サブドメインでは1つのドメインを分割してコンテンツを作成できるため、色々なドメインを使い分ける必要がありません。多くのサイトを管理するのが大変だと感じているのであれば、サブドメインを活用することで工数を削減できるでしょう。


《ユーザーエクスペリエンスが向上する》

サブドメインによって関連性のあるコンテンツをまとめることで、ユーザーが求める情報にたどり着きやすくなりユーザーエクスペリエンスが向上します。
特に複数のサイトを運営している場合、本ドメインから分割したサブドメインを利用したほうがユーザーが情報を探す際にも分かりやすくなるでしょう。
ユーザーが使いやすいサイト構造を目指している方にとっても、サブドメインでのサイト運営が効果的だと言えます。


サブドメインのデメリット

以下の4パターンのデメリットについては、あらかじめ念頭に入れておきましょう。

1:1つのサイトのペナルティをサブドメインも受ける
2:サブドメイン用のSSL証明書費用がかかる
3:独自ドメインのSEO評価が低いと順位が上がりにくい
4:セキュリティリスクが高まる可能性がある


《1つのサイトのペナルティをサブドメインも受ける》

本ドメインがGoogleのペナルティを受けてしまった場合、それがサブドメインにも影響を及ぼす可能性があります。ペナルティを受けると、検索キーワードの順位が大幅に下落するため、サイトへのアクセスが減少する傾向にあります。


《サブドメイン用のSSL証明書費用がかかる》

サブドメインの取得に際し、サブドメイン専用のSSL証明書の費用が別途発生するというデメリットがあります。
SSLはウェブ上の通信を暗号化して送受信するための仕組みで、サイトのセキュリティのためSSL証明書を取得することが強く推奨されています(常時SSLであることは、SEO的にも好影響がある)。
サイトをサブドメインに分けると、サブドメインごとにSSL証明書の発行費用が必要となるのがデメリットと言えます。
もし多数のサイトをサブドメインで運営している場合、SSL証明書の発行費用だけでも相当なコストがかかることになります。

※複数のサブドメインに一つのSSL証明書を適用できるワイルドカード証明書というオプションも存在しますが、先行して本サイトにSSL証明書を年間契約で発行している場合に一時的に重複契約する必要が出てきます。


《独自ドメインのSEO評価が低いと順位が上がりにくい》

本ドメインのSEO評価が低い場合、その評価がサブドメインにも引き継がれてサブドメインの評価も低くなってしまうという欠点が存在します。サブドメインは本ドメインの評価を継承する性質があるため、本ドメインの評価が低い場合、サブドメインの利点を活かすことが難しくなります。
たとえば本ドメインの運用歴が短く、コンテンツが少なく、他のサイトからのリンクが少ない場合、サブドメインの評価は新規ドメインと変わらない可能性があります。


《セキュリティリスクが高まる可能性がある》

サブドメインを利用する場合、各ドメインごとにセキュリティ設定が適切に行われていないと、情報漏えいなどのリスクが起こる可能性があります。
サブドメインの数が増えるごとに管理するサイト数も増えるので、どれか1つでもセキュリティの脆弱性があればそこから不正アクセスされてしまうかもしれません。サブドメインを利用する際には、各ドメインごとのセキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。


サブドメインに関する「良くある疑問」

?サブドメインは無料で設定できる?

独自ドメインとサーバーがあれば(契約していれば)、サブドメインは無料で設定することができます。
複数のサブドメインを作成しても追加費用はかかりません。通常複数のサイトを運営するためにはドメインの契約が必要ですが、サブドメインを利用することでドメイン費用を抑えられるのがメリットだと言えるでしょう。
運営サイトを増やす際にできるだけドメインコストをかけたくないと考えているのであれば、サブドメインでのサイト作成を検討してみてください。


?サブドメインがSEOに与える影響は?

サブドメインは本ドメインに対する内部リンクだと認識されるため、サブドメインから本ドメインへのリンクを送ることでSEO評価を高めることにつながります。
実際にSearch Consoleで確認してみても、サブドメインは本ドメインへの内部リンクだと認識されていました。
本ドメインの評価を高めるためにサブドメインを活用するという手もあります。


?サブドメインの階層はいくつまで?

サブドメインの階層に制限は設けられていないため、「aaa.bbb.example.com」のようにサブドメインを複数階層にすることも基本的には可能です。しかし、階層レベルが多すぎるサブドメインは管理が難しくなってしまうため、基本的には1階層で設定したほうが良いです。
また、1つのドメインに設定するサブドメインの数も20程度までにしたほうが管理がしやすくなります。
サブドメインの階層に制限はありませんが、管理の手間を考えて階層を作りすぎるのは避けるようにしましょう。


?サブドメイン「www」の有無の違いは?

URLに「www.example.com」のようなサブドメインが付いているのは、Webサーバーを利用してサイトを公開していることを示す慣例です。最近ではURLに「www」を付けていないサイトも多くなりました。
ただ、過去に運用歴がある中古ドメインを使用する場合には「www」の有無で評価が変わってしまうことがあります。過去のドメイン評価を引き継ぎたいのであれば、過去に「www」を付けて運用していたのかどうかを確認するようにしてください。
過去の運用歴で「www」を付けているのであれば、「www」を付けて運用したほうが評価を正当に引き継ぎやすくなります。





サブドメインについての「メリット・デメリット」を理解し、新たなコンテンツや事業計画があった際の運用検討に活用してください。