【SEO】「ドメインパワー」について

ドメインパワーについて
「Webサイトが検索エンジンからどれくらい信頼されているか」
を示す指標の「ドメインパワー」。
どのサイトもまず独自ドメインにて運営されていると思います。

※独自ドメインを取得されていない場合は、
独自ドメインの取得・運用をおすすめします。

SEO対策を行う上で、ドメインパワーは上げる方が良いです。

例えば検索結果に同程度の品質のページが2つあった場合、
ドメインパワーの差が順位を分ける要素になるかもしれません。

そんなSEO要素の一つ、ドメインパワーについてご紹介します。


ドメインパワーとは?

ドメインパワーとは、特定のドメイン(Webサイト)が、検索エンジンからどの程度信頼されているかを0〜100の数値であらわした指標のことです。

サイト内の有意なページの数、コンテンツの質、被リンク数、およびサイトの運営年数などを踏まえて決定されているとみられ、ドメインパワーが高いサイトほど上位表示されやすくなるといった相関関係があります。

なお、いくつかのツールやサービスを使ってドメインパワーを推定することができますが、Googleが公式に発表している概念ではないことに注意してください。


ドメインパワーの平均・目安

ドメインパワー(ドメインオーソリティ)の平均・目安は、一般に30〜50程度です。

Webサイトを新しく作ったばかり(新規ドメイン取得)の場合、まずはこの目安値を目標としてみましょう。
ドメインパワーの点数があらわす一般的な意味は以下のとおりです。

・30点未満/低い
・30~40点/平均以下
・40〜50点/平均的
・50〜60点/良い
・60〜70点/非常に良い
・80点以上/抜群

ドメインパワーはあくまで推測値であり、ツールによって算出要素と結果の値も異なります。
どのくらいあれば良いということは一概には言えないため、自社サイトのドメインパワーだけで良し悪しを判断するよりも、競合サイトの数値と比較してみて、差分を確認するのが良いでしょう。
ただ、サイト全体の検索順位の高さとドメインパワーの大きさには相関があると考えて問題はありません。


ドメインパワーを調べる方法

ツールを使ってドメインパワーを調べる方法として、以下の4つのツールが特によく利用されています。

※各ツールそれぞれ独自の方法で数値を算出しているため、実際の検索エンジンによる評価指標とは異なる点をおさえておきましょう。


・Moz
https://moz.com/domain-analysis
※アカウント登録不要で利用可能(1日3回まで)

・パワーランクチェックツール
https://www.ispr.net/tools/power-rank-check
※ユーザー登録などなしですぐに利用可能

・Ahrefs
https://ahrefs.jp/
※アカウント作成の必要あり

・SEMrush
https://www.semrush.com/
※無料プランから利用可能(アカウント作成必要)

その他にも色々とありますので、目的に合ったサービスを探してみてください。


ドメインパワーを上げるための施策

(1) 検索エンジンから高評価を受けるページの作成

まずドメインパワーを上げるためには、コンテンツが良質であることが何より重要です。
特に検索エンジンから高評価を受けられるページを作成するには、次のポイントに気をつけます。

・ユーザーの検索意図を意識したコンテンツを作成する
・E-E-A-T(旧E-A-T)に沿う
・内部リンクを張る
・外部リンクを獲得する
・モバイルフレンドリーに対応させる(レスポンシブデザインなど)


(2) 記事数(ページ数)を増やす

ユーザーが満足のいく情報を提供するサイトになるまでには、一定の「量」が必要です。
記事数(ページ数)が増えることで、サイト内に多くの情報が含まれていると検索エンジンに判断されれば、サイトがより評価してもらいやすくなる傾向にあります。そのため、記事数(ページ数)を増やすことでもドメインパワーが上がりやすくなると言えるでしょう。
※ただし、あくまで大前提は「ユーザーのニーズを満たす良質なコンテンツを増やすこと」です。品質の悪い記事ばかりを量産すると、かえって評価を下げることにつながります。


(3) サイト内で評価を集約する

サイト内で特に順位を上げたいページに評価を集約しましょう。
サイト内の特定のページに評価を上げたいページのリンクを貼り付けることで、リンクを受けたページの、検索エンジンからの評価が高まる傾向にあります。
※検索エンジンから、上記のような内部リンクを通じて、リンク元からリンク先へ渡される評価は「リンクジュース」と呼ばれます。

高評価を受けるページが増えれば、サイト全体の評価(ドメインパワー)も高まりやすくなります。
リンクジュースが多く集まっているほど、SEO評価が高まりやすくなりますが、読者の利便性を損なわないためにも、関連性の高いページとリンクさせることを心掛けましょう。

なお、既存ページからリンクをつなげることは、検索エンジンのクローリングをスムーズにする効果があります。SEOにも好影響があるため、評価を集約する内部リンクの設置が推奨されます。


(4) 更新頻度を担保する

更新頻度の多さはドメインパワーの上昇に影響を与える可能性があります。

検索クエリ(キーワード)に対して、常に最新の情報を踏まえたページが更新され続けていることは、ユーザーの利便性に高く貢献していると捉えられ、検索エンジンにより信頼されやすくなる傾向があるためです。

定期的に新規コンテンツのリリースや、既存コンテンツの改善(リライト)を行うことで、サイト全体の評価を高めていきましょう。
ただし、日付やテキストを微妙に変えるだけという特に意味のないページの更新を続けたり、質の悪いコンテンツを量産してしまうと、かえって評価を下げることにつながるので、注意してください。


(5) 被リンクを獲得する

Googleは、外部サイトから張られた自社サイトへのリンク=被リンクの獲得数をサイト評価時に重要視しています。そのため、被リンクを獲得する施策はとても重要です。
また、被リンクの評価ポイントは「数」だけではない点に要注意です。

検索エンジンから高い評価を受けているサイトからのリンクであること、貼られたリンクからきちんとアクセスがあることなどが重要です。


(6) SEOに強いサイト構造にする

サイト構造を整理することでユーザーの利便性が高まるだけでなく、検索エンジンのスムーズなクローリングを促すことでインデックスされやすくなり、結果としてサイト全体のSEO評価が上がる傾向にあります。

SEOに強いサイト構造にするためには、他にも次のようなことが重要です。

・ページはテーマ・カテゴリごとでまとめる
・最大3クリックでどんなページにも移動できるようにする
・関連するページのリンクを張る


(7) サイトを長く運営する

ドメインの運用歴は「ドメインエイジ」と呼ばれ、長い方が検索エンジンに信頼されやすい傾向があります。
一般的にサイトを長く運営すればするほど、インデックスされるページ数も内部リンクの数も増えてくるため、検索エンジンが信頼するための材料が多くなるためです。

長く運用してきたドメインは資産になるとも言われます。
リニューアルのたびにドメインを破棄、新規登録といった勿体無い運用はしないようにしましょう。

ドメインパワーは効果が出るまでに比較的時間がかかるため、長期をみすえて運用体制を考えるのが一般的です。


(8) 質の低いリンクを削除

質の高いリンクを獲得する一方で、質の低いリンクを削除することも自社サイトに良い影響を与えます。

スパムサイトなど質の低いサイトからのリンクを受けていると、Googleのリンクプログラムに違反していると捉えられ、ペナルティにつながることがあるためです。ペナルティを受ければ、サイトの評価が下がるためドメインパワーも同じように減少します。
先述(5)の、被リンクの評価ポイントは「数」だけではないということにも繋がります。


ドメインパワーを上げるメリット

ドメインパワーを上げることで、どのような効果があるのか、あらためて整理しておきましょう。
メリットを把握しておくことで、ドメインパワーを上げる施策の優先順位や目的が明確になります。


検索結果で上位を獲得しやすくなる

検索エンジンは、ドメインパワーが高いサイトを信頼して検索上位に表示させる傾向があります。つまり、検索順位の高さとドメインパワーの大きさには相関関係があります。そのため、いくら優れたコンテンツを作成しても、すでに上位にドメインパワー80、90といった超強力なサイトが検索結果の上位に並んでいたとすれば、そこに割って入り込むことは難しいといえます。

これまでご紹介したドメインパワーを上げるSEO対策を地道に続けていくことで、検索エンジンから信頼を得て、検索結果で上位表示されやすくなりますが、それまではドメインパワーの強いサイトが対策していないようなキーワードを狙うなどの工夫が必要です。


検索エンジンのクローリングの頻度が上がる

ドメインパワーが高く信頼されているサイトは、検索エンジンのクローリングの頻度が上がる傾向にあります。そのため、インデックスされるまでの時間が短縮され、すぐに検索結果に表示されやすくなります。
その結果、ユーザーに向けていち早く情報を提供できる(その分アクセスが増えやすい)ことに加え、ページを改善した際にも、比較的早く分析したいデータを得ることができます。


上位表示されるキーワードが増える

ドメインパワーが上がると、狙ったキーワード以外でも上位表示されやすくなります。
Googleなどの検索エンジンは、検索ユーザーに信頼できるサイトを表示させることを目的に、様々な検索アルゴリズムのアップデートを行っていることからもそれが読み取れます。

流入元となるキーワードが広がれば、当然、訪問者数が増え被リンク獲得につながりやすくなり、さらにドメインパワーが上昇するという好循環につながります。


ドメインパワーを上げる際に注意すべきこと

ドメインパワーを上げる施策を行う上で、注意しておくべき点があります。

これらを知らずに施策を実行してしまうと、期待した結果が得られなかったり、かえって検索エンジンからマイナスの評価を受けてしまったりするリスクもあるため、しっかりと押さえておいてください。


悪質サイトからの被リンクでペナルティを受ける可能性がある

ドメインパワーのために被リンクを獲得しようと自作自演で不自然にリンクをつなげたり、外部の業者などに金銭を払ってリンクを買ったりすることは「ブラックハットSEO」と呼ばれ、Googleのガイドライン「リンクプログラム」に抵触します。
質の悪い被リンクを集めることは、ドメインパワーを上げるのに役立たないどころか、マイナス評価やペナルティを受ける恐れがあるため絶対に行わないようにしてください。


ドメインパワーが上がるまでには時間がかかる

ドメインパワーが上がるまでに必要な時間は、サイトやビジネスの状況によって異なります。
例えば、サイトの運営体制(運営担当者の数、制作できるコンテンツの量など)や、運営にかけられる予算などに依存する傾向があります。
一般的には、継続的に質の高いコンテンツを提供したり、外部サイトからのリンクを獲得したりと、長期にわたりサイトを運営していくことでドメインパワーが上がっていくと言われています。
ドメインパワーに限らず、サイト運用において成果が出るまでには、時間がかかるものだという点は見越しておきましょう。


ドメインパワーが上がっても上位を獲得できないことがある

ドメインパワーが上がったからといって、必ずしも上位表示できるとは限りません。
検索順位が決定される際、ドメインの強さだけでなく、コンテンツの品質も評価されているためです。
なお、検索エンジンのアルゴリズムは常に変化しており、現在ベストとされている施策が今後も最善策であるとは限りません。上位を獲得するためには、自社サイトのドメインパワーを上げるだけでなく、コンテンツの品質を高めたり、検索エンジンのアルゴリズムに適したサイト運営が必要です。
考え方としては、検索結果に同程度の品質のページが2つあった場合、ドメインパワーの差が順位を分ける要素になるかもしれないと捉えておきましょう。


検索エンジンからの評価を高めて上位表示を達成させるために、ドメインパワーを上げることは避けて通れません。
一方で、むやみにコンテンツを増やしたり、不自然なリンクを購入したりといった安直な施策では効果が得られません。
今回ご紹介したポイントや注意点も踏まえながら施策を考えるようにしてください。